影絵“劇”は、影“絵”の連続。1枚の絵を大切にする。

私が師事してきました、日本影絵劇の第一人者・前田兼巳氏のお話をご紹介しましょう。

絵心がないなぁ

稽古で前田氏に人形の動かし方を教えていただいたとき、よく言われていました。

「梅津くんは、絵心がないなぁ」

たしかに絵を描くのは上手ではありません。しかし、私が描いた絵を前田氏に見せたわけではありません。最初、前田さんの言葉の意味がよく分かりませんでした。

前田氏の前で何度も何度も、スクリーンの左から右へ人形を歩かせました。そして何度も何度も「絵心がない」と言われました。

「絵心がない」の真意

ある瞬間、ようやく気付いたのです。

「1枚の絵を大切にしなさい」ということだったんだ!

影絵劇はついつい流れを意識しています。段取りを追って、上手く動かそうと意識してしまいます。でも、そうではないと前田氏は伝えたかったのです。「影絵劇」は「影絵」が連続してできたものなので、一瞬一瞬、1枚1枚の絵を大切にすることに意識を向けなさいということだったのです。

「1枚の絵を作り続けた結果、1つの劇が完成する」という意識が薄くなっていた私に前田氏は気づかせてくれました。

人生も一瞬一瞬の積み重ね

このことは人生でも同じことで、一瞬一瞬を積み重ねた結果、人生になるのです。なんとなく生きるのではなく、その瞬間を大切にすることが人生を謳歌することにつながるのですね。

私は影絵劇と前田兼巳氏に大切なことを教えていただきました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください